スペインのトランプ

スペインのトランプ(Baraja Española)は誰が発明したのか?

Rey de Oros de una baraja de Lascuarenta.esAs de Bastos de una baraja de Lascuarenta.es

スペインのトランプは、誰か一人が発明したものではなく、数世紀かけて形を変えてきたものです。14世紀に、おそらくマムルーク朝のエジプトからイベリア半島へ伝わり、今日おなじみの姿は19世紀末、ビトリアのエラクリオ・フルニエ(Heraclio Fournier)の工房で確立されました。

はるか遠方からやってきた道具

現存する最古のカードは中国のものですが、ヨーロッパへの伝来における鍵は、硬貨・杯・剣・ポロのスティックというスート(マーク)を持つ「マムルークのカード」です。イスタンブールのトプカピ宮殿博物館には、その現物が保管されています。この4つのスートに聞き覚えがあるなら、それは偶然ではありません。これらこそが、スペイン伝統の4スート「Oros(金貨)」、「Copas(聖杯)」、「Espadas(剣)」、「Bastos(棍棒)」の原型なのです。詳細はスペインへのトランプ伝来の経緯で詳しく解説しています。

イベリア半島での最初の記録

1371年、ジャウマ・マルクによるカタルーニャ語の韻律辞典に「naip(ナイプ)」という言葉が登場します。それ以降の数十年間、トランプは禁止令や条例の中に頻繁に現れるようになります。遊ぶことが禁止されたという事実こそ、人々が夢中で遊んでいた何よりの証拠です。「naipe(ナイペ)」という言葉自体は、アラビア語で「代理人」を意味する「nā'ib」に由来すると言われていますが、その正確な語源については今も議論が続いています。

数世紀にわたる変遷

各工房や時代ごとに、独自の改良が加えられていきました。絵札は男性像である「Sota(歩兵/ジャックに相当)」、「Caballo(騎士/馬に乗った騎士)」、「Rey(王)」に固定され、女王のカードは姿を消し、各スートのデザインも現在の形になりました。また、手札を広げきらなくてもスートが判別できる枠線の切れ込み「pinta(ピンタ)」もこの過程で生まれました。詳細はSota、Caballo、Reyの意味をご覧ください。

エラクリオ・フルニエの功績は?

フルニエはトランプを発明したわけではありませんが、それをスペイン全土に普及させた人物です。1868年からビトリアで印刷を開始し、アウグスト・リウスが描いた1889年のデザインは、私たちが今日「スペインのトランプ」として思い浮かべる標準的なイメージとなりました。Lascuarentaでは、そのデザインを模倣せず独自のカードを使用しています。詳しくはアンティーク・デッキの制作秘話をご覧ください。

参考資料

よくある質問

スペインのトランプはヨーロッパで最も古いものですか?

イタリアのものと並び、最も古い部類に入ります。両者とも「ラテンスート」と呼ばれる同じモデルから派生しています。

Fournierがスペインのトランプを発明したのですか?

いいえ。彼は19世紀後半に製造を工業化し、そのデザインを普及させた人物です。