文化
アラブ人がイベリア半島にトランプを伝えたの?




アル=アンダルスのイスラム教徒がイベリア半島にトランプを伝えたという証拠はありません。ただし、トランプはマムルーク朝エジプトのカードをもとに、イスラム世界からヨーロッパへ伝わった可能性が高いとされています。最も有力なのは、14世紀末に地中海の港を通じた交易で伝わったという説です。
マムルーク朝のカードが手がかりに
マムルーク朝のカードには、硬貨、杯、剣、ポロのスティックという4種類のスートがありました。スペインのカードの oros(金貨)、copas(杯)、espadas(剣)、bastos(棍棒)との共通点は、偶然とは思えないほどです。この種のカード一組が、イスタンブールのトプカプ博物館に保存されています。詳しくは、トランプが東方からスペインへたどった道で紹介しています。
「naipe(トランプ)」という言葉の由来は?
その語源には議論があります。よく挙げられる説の一つは、アラビア語で「副官」を意味するnā'ibとの関連を指摘するものです。これはマムルーク朝のカードの絵札の一つにつけられた名前でもあります。一方、別の起源を示す説もあります。イベリア半島で知られている最古の用例は、1371年のカタルーニャ語のnaipです。
なぜアル=アンダルス経由ではないの?
トランプは14世紀に、イタリア、アラゴン連合王国、そしてほかの地域で、ほぼ同時に姿を現します。もし8世紀のイスラム勢力による征服とともに伝わっていたのなら、もっと早い時期の記録があるはずです。地中海交易のルートで伝わったと考えるほうが、こうした状況によく合います。
共通のルーツを受け継いで
スペインのカードがイタリアのカードとよく似ているのも、こうした背景があるからです。詳しくは、Tute(トゥテ)、Brisca(ブリスカ)、Escoba(エスコバ)のイタリアのいとこたちで紹介しています。そして、スートが14世紀から変わらず受け継がれているのも同じ理由です。それぞれについては、スートが表す意味で見ていきましょう。
よくある質問
「naipe(トランプ)」という言葉はどこから来たの?
語源には議論があります。よく挙げられる説の一つは、アラビア語で「副官」を意味する nā'ib との関連を指摘しています。
アラブ人がスペインにトランプを伝えたの?
イスラム世界から伝わった可能性は高いものの、アル=アンダルスを通じてではなく、14世紀の地中海交易によって伝わったと考えられます。